私たちは、『土着天敵』を利用した新しい害虫防除技術を研究開発し、技術普及のための活動を行っております。

生態系サービスプロジェクトでは、作物の栽培環境に生態系サービスを上手く取りこむ技術を開発し、普及することを目標にしています。
平成23年度まで、独立行政法人科学技術振興機構の若手研究者ベンチャー創出推進事業の研究プロジェクトとして生態系サービスの1つである土着天敵を積極的に栽培環境に誘引し害虫管理する技術として天敵誘引剤と天敵給餌装置を研究開発し、普及のための活動を行ってきました。現在は、植物ホルモンを用いた害虫管理技術の開発を開始しています。

プロジェクトの主な活動や技術、研究について

香りを用いた植物の防衛システム

植物は、植食者に食べられると特異的な香りを放出し、天敵を誘引することで植食者からの被害を防いでいると考えられています。

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新しい害虫管理技術のメカニズム

①天敵を誘引できる香りを畑やハウスに設置して、常に天敵を誘引します。

②給餌装置を用いて誘引した天敵に餌を与えて畑やハウスに長く滞在してもらいます。

③害虫が発生したらすぐに天敵によって殺してもらい、害虫が増えないようにします。

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新しい害虫管理技術にできること

私たちが開発した新しい害虫防除は、農薬の使用回数に含まれず、安心・安全のための農生産のための減農薬や無農薬栽培をサポートします。

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天敵誘引剤・天敵給餌装置について

天敵誘引剤は、コナガに食べられた放出する香りに含まれる4つ成分(α-Pinene、Sabinene、(Z)-3-Hexenyl acetate、n-Heptanal)を人工的に合成したものです。天敵誘引剤によってコナガの天敵であるコナガコマユバチが誘引します。
天敵給餌装置は、コナガコマユバチに餌を与える装置です。コナガコマユバチが餌を食べることでより多くのコナガに産卵を行い殺してくれます。

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今後の課題について

天敵誘引剤・天敵給餌装置を用いた害虫管理技術を生産現場で使用できるようにするために、様々な人達と協力できたらと考えています。

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論文発表等の研究成果について

天敵誘引剤・天敵給餌装置に関連する研究成果を紹介します。

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